ゴーストレストランって?メリットデメリットと成功の極意【まとめ】

ここ数年でデリバリーする方がとても増えました。
コロナウイルスの影響もありますが、インターネットやSNSの普及からわざわざ外食する必要がなくなったことが大きいとおもいます。

さてあなたはゴーストレストランという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

飲食業を営んでいるあなたへ。
客足の少なさに悩んでいたり、インターネットやSNSを活用したスタイルに転向したいとお悩みではないでしょうか。

今回はゴーストレストランについて解説します。また最後には、ゴーストレストランを成功させる極意についても紹介していきます。

Contents

ゴーストレストランとは


ゴーストレストランとは、実店舗を持たずデリバリーやテイクアウトに特化した飲食店のことです。

また実店舗を持っていたとしてもデリバリー等、注文したお客さんに直接料理を届ける業態を指す場合もあります。自社でデリバリーやテイクアウトを行う他にも、代行業者(Uber Eatsなど)に依頼する手段もあります。必要なものは調理体制とプラットフォームです。

プラットフォームとは、インターネットやスマホアプリを使って注文から会計まで行うシステム基盤のことで、自社のホームページや代行業者を利用します。

ゴーストレストランのメリット


ゴーストレストランレストランというとどんなイメージをお持ちでしょうか。
なんとなく接客が楽になりそうとか仕組みが難しそうといったところでしょう。

ゴーストレストランのメリットは主に以下の3つがあります。

  • フードデリバリーがすぐに始められる
  • 立地や内装などの問題が起こらない
  • 店舗の維持費が抑えられる

手軽で費用面での負担も少ないです。なぜこれらが実現できるのか、詳しく見ていきましょう。

フードデリバリーがすぐに始められる

代行業者を利用する場合はすぐに始めることができます。また出店自体は、非常にかんたんです。しかし顧客から認知してもらうためのプロモーションは地道な努力が必要です。

店舗を構えていれば通りすがりの人が来店し、そこから口コミが広がることがあります。ですがプラットフォームでは店舗ページが視界に入ったお客さんをどれだけ引き付けられるかがカギとなってきます。

メニューの分かりやすさ(紹介文、きれいな写真など)が特に重要です。

また自社でプラットフォームを構える場合には、さきほどのメニューの分かりやすさに加えサイトの見やすさ(Webデザイン)や検索で上位に表示される(SEO)工夫などWebマーケティングの知識が必要です。

注意
WebデザイナーやSEOコンサルタントなど外部にも依頼できますが、その分費用が掛かります。

■プラットフォーム代行業者の始め方(※既に調理設備が整っている場合)

  1. Webページから必要事項を入力し申請
  2. 審査通過後、電子契約書により契約する
  3. デリバリー用のメニュー考案、写真撮影、店舗やメニュー情報を考案
  4. 3の情報を掲載依頼する
  5. タブレットや専用アプリを準備する
  6. タブレットはレンタル可能、研修も受けられる)
  7. デリバリーに必要なアイテム(使い捨て食器類など)を用意する

ここまでで2か月ほどかかりますので、計画的行いましょう。

またデリバリーは天気による売り上げ変動が少ないことも、ゴーストレストランの大きなメリットになります。

立地や内装などの問題が起こらない

店舗を構えて商売しているとターゲット層に向けて、内装や立地などに気を使ったりしていると思います。ゴーストレストランはこれら店舗の在り方について気を配る必要はありません。しかしゴーストレストラン特有の問題があります。

まずWebページのデザインや情報がゴーストレストランの内装になります。店内家具や壁紙など購入する必要がないのでコストはかかりません。ですがWebページは店の顔になりますのでターゲット層に向けてしっかり考える必要はあります。

立地については、お客さんではなく配達員(代行業者利用の場合)に寄り添って厨房を構える必要があります。配達員は手軽でお金が稼げるという動機で仕事をしている方がほとんどです。

ですから1日に様々な店舗の配達を行いますのでゴーストレストランの厨房が多くある地域に配達員は集まってきます。

注意
維持費を抑えようと極度な過疎地でキッチンを構えるのは避けましょう。
どの地域に配達員や他店舗があるのか事前に確認する必要があります。

また他ブランドと調理場をシェアできるクラウドキッチンというサービスもあります。

店舗の維持費が抑えられる

実店舗からゴーストレストランに転向すると以下のように維持費を削減できます。

  • ホールがない(人件費削減)
  • ※プラットフォーム代行業者の配達員への人件費は利用料に含まれます。

  • 店舗を一等地に構える必要がない(家賃削減)
  • 店内や店外の照明・空調がいらない(光熱費削減)
  • 店内設備の老朽化、トイレットペーパーなど消耗品がいらない(雑費削減)

ゴーストレストランのデメリット


ではゴーストレストランのデメリットを今回は以下の2つ挙げていきます。

  • 調理場を確保しなければならない
  • お客さんの表情が見れない

調理場所を確保する必要がある

現在運営している店舗の調理場をそのまま使用すれば、新たに調理場を確保する必要はありません。しかし維持費を安く抑えるためには、新しく物件を探さなければなりません。

また調理器具は引き継げるとしても、キッチン設備は新しくしなければならず工事費等初期費用がかかってきます。クラウドキッチンを利用すればこの問題点を解決することができます。

お客さんの表情が見れない

お客さんの笑顔やおいしいと言ってもらえることが飲食店のやりがいの1つだと思います。反対にお客さんの表情から改善点が視えることもあります。このようにお客さんと直接触れる機会がなくなってしまうことで、やりがいの衰退や業務改善が難しくなります。

ポイント
プラットフォームを充実させれば口コミからヒントを得ることができるかもしれません。

また店舗の雰囲気や接客の良さが強みにできないという点もデメリットでしょう。

コロナで店舗の維持が難しいならゴーストレストランがおすすめ


コロナ騒動が未だ収束せず1年半ほど経ちました(2021年7月現在)。また一般の方へのワクチン接種は、各自治体にもよりますが2022年になると予想されています。

飲食業界は外出自粛などにより大打撃を受けており、実店舗への客足は少なくなる一方です。国の保証制度でも経営の衰退が免れない店舗も多いでしょう。このような状況で、ぜひゴーストレストランを前向きに検討してほしいと思います。

現在の状況でゴーストレストランと実店舗を比べると確実にゴーストレストランの方が収益を得られるはずです。ゴーストレストランの収益は以下のように算出することができます。

代行業者を利用する場合

お客さんの増加(ネット社会に準じた集客)─代行業者利用料(注文小計の30%※)─実店舗よりも安い維持費
※Uver Eatsの場合(出前館は5%)

自社プラットフォームを利用する場合

お客さんの増加(ネット社会に準じた集客)─実店舗よりも安い維持費
→自社プラットフォームの管理等が大変(事項で解説)

このようにコストが全くかからないわけではないですが、集客の見込みが大きいので現状よりも売上の増加を期待できると思います。

ポイント
コロナ騒動が収束後、実店舗を構えなおすことになったとしてもデリバリー・テイクアウトの知識や経験が備わっていますので、コロナ騒動前よりも幅広いアプローチができます。

ゴーストレストラン成功の極意


ゴーストレストランを成功させるためには以下の2つの軸を押さえましょう。

1)ゴーストレストランを利用するお客さん視点でメニューやサービスを考案

具体的には下記のようにデリバリーするお客さん視点で考えていきましょう。

  • デリバリーの特性を考えたメニューを考案(冷めてもおいしいなど)
  • メインターゲット層以外のお客さんも想定し、メニューやサービスを考案する(パーティーセットなど)
  • 包装容器や食器類を工夫する(保温・こぼれないなど実用面、インスタ映えするデザイン面、小さくまとめられる廃棄面など)

2)あらゆる方面からプロモーションする

自社サイトまたは代行業者に出店する時

まず引き付けられるような魅力あふれるメニューページ(写真や詳細なコメント)がお客さんの入り口になります。

さらに検索でヒットしやすくなるように付加情報の入力(代行業者)やSEO(検索上位表示)に力を入れましょう。

自社サイトを日々更新する

代行業者に出店している場合でも、自社を知ってもらうためにホームページを用意しましょう。またサイト内でコラム記事を日々更新していれば、それに興味を持ったお客さんから注文を得られるかもしれません。

ピザ屋を例に挙げますと「プロが教える自宅でできる本格ピザの作り方」といったコラムを読んだ読者は、このお店のピザはどんな感じなんだろうと興味を持ってくれます。

ポイント
さらにコラム数が多くなれば、あらゆるキーワードで検索表示されますのでプロモーション効果が非常に高いです。

SNSを積極的に利用する

今やインターネットよりも普及率が高いです。

調べ物をしたり出来事を共有したりと現代人には欠かせないツールとなっています。各SNSにはそれぞれ性質がありますので、それらに合ったアプローチをしましょう

■例
Facebook:硬い印象、自社のお知らせなどを投稿
LINE:かんたんなお知らせ、クーポン配布
Twitter:柔らかい印象、社員の日常を投稿
Instagram:魅力的な写真で集客
YouTube:エンターテインメント視点で集客

最も重要なことはプラットフォームやインターネット、SNSを全てリンクさせることです。そしてすべての終着点を注文ページにつなげることができれば、あらゆる方向からの集客を期待できます。

オンラインマーケティングは網の目のようにお客さんの流入経路を張り巡らせることが非常に重要です。

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